特別管理一般廃棄物とは?特別管理産業廃棄物とは?

1.特別管理一般廃棄物とは?

一般廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性その他の人の健康または生活環境にかかる被害を生ずるおそれのあるもの

  1. PCB使用部品:廃エアコン、廃電子レンジ、廃テレビに含まれるPCBを使用する部品
  2. ばいじん(ダスト類):1日5トン以上の処理能力を有するごみ処理施設の焼却施設から排出されるばいじんのうち、集じん施設で生じたもの
  3. 医療機関などから排出される感染性病原体が含まれるまたは付着しているおそれのある病原性一般廃棄物のうち、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、金属くず、ガラスくずなどを除いたもの

2.特別管理一般廃棄物とは?

産業廃棄物のうち、爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害が生ずるおそれのある性状を有するもの

  1. 廃油:引火点が70℃未満の揮発油類、灯油類、軽油類(難燃性のタールビッチ類などを除く)
  2. 廃酸:水素イオン濃度指数(pH)が2.0 以下の腐食性廃酸
  3. 廃アルカリ:水素イオン濃度指数(pH)が12.5以上の腐食性廃アルカリ
  4. 感染性産業廃棄物:医療機関などから排出される、感染性病原体が含まれる又は付着しているおそれのある産業廃棄物
  5. 以下の特定有害産業廃棄物
  • 廃PCBなど:廃PCB及びPCBを含む廃油
  • PCB汚染物:PCBが塗布、染み込み、付着などした紙くず、汚泥、木くず、繊維くず、廃プラスチック類、金属くず、陶磁器くず、がれき類
  • PCB処理物:廃PCB又はPCB汚染物の処理物のうち省令で定める基準に適合しないもの
  • 廃水銀など:省令別表で定める施設などから発生する廃水銀又は廃水銀化合物、水銀もしくはその化合物が含まれている産業廃棄物又は水銀使用製品が産業廃棄物となったものから回収した廃水銀など
  • 鉱さい:カドミウム、鉛、六価クロム、砒素などの有害物質を含んでおり、その溶出試験の数値が廃棄物処理法施行規則及び金属等を含む産業廃棄物にかかる判定基準を定める省令に定める基準を超えるもの
  • 廃石綿など:建築物などから除去した飛散性石綿、石綿含有保温材およびその除去工事から排出される石綿の付着しているおそれのあるもの、大気汚染防止法の特定粉じん発生施設から生じた飛散性の石綿など
  • ばいじんまたは燃え殻:
  • 廃油:有機塩素化合物等を含んでおり、その溶出試験の数値が廃棄物処理法施行規則及び金属等を含む産業廃棄物にかかる判定基準を定める省令に定める基準を超えるもの
  • 汚泥、廃酸または廃アルカリ:重金属、有機塩素化合物、PCB、農薬、ダイオキシン類などを含んでおり、その溶出試験の数値が廃棄物処理法施行規則及び金属等を含む産業廃棄物にかかる判定基準を定める省令に定める基準を超えるもの
  • 指定下水汚泥:下水道法施行令13条の4に定められた汚泥のうち、上記の有害物質を含んでおり、その溶出試験の数値が廃棄物処理法施行規則及び金属等を含む産業廃棄物にかかる判定基準を定める省令に定める基準を超えるもの

3.PCB廃棄物

PCBとは、ポリ塩化ビフェニルのことです。トランス、コンデンサ、安定器などで使用されてきました。しかし昭和43年にカネミ油症事件が発生したことで、PCBに毒性があることが明らかとなり法規制が行われました。

PCB廃棄物を処理する施設を建設しようとしても、候補地の地方自治体や住民などの理解を得ることができず、長年事業者がPCB廃棄物を保管し続けてきました。しかし、現在、PCBの広域処理施設の整備および処理が進んでおり、事業者がPCB汚染物を適正に処理できるようになってきました。事業者はPCBの保管量を届出するとともに、期限内に適正な処理をするよう定められています。

4.石綿を含む産業廃棄物

1.廃石綿など

  • 飛散性あり
  • 吹付石綿、石綿保温材など
  • 特別管理産業廃棄物に該当
  • 管理型または遮断型産業廃棄物最終処分場(固形化等ののち二重梱包)

2.石綿含有産業廃棄物

  • 飛散性なし
  • 波形スレート、サイディング、石綿セメント板など
  • 通常の産業廃棄物に該当
  • 管理型または安定型産業廃棄物最終処分場